──シングルを8cmCDの形態にした理由をうかがえますか?
慎 (アイドルファンの方って)複数枚買われるでしょう? そのことに対して、いまだに罪悪感があって。だから、なるべく所有していることに嬉しさがあるものにしたいと思ってるんですよね。
8cmのディスク自体はつくれるんですよ。で、ジャケットは印刷物だから刷って裁断すればいいんですけど、これ(トレーを指しながら)をつくっているところがなくて……。
HISHO 言い出しっぺの僕が「ヤフオク!」で大量に仕入れたんです(笑)。
──でも、素材を揃えても工場で生産できるわけでもなく……。
HISHO そこを手づくりで工夫できるんじゃないかって。深夜に集まって(トレーとジャケットを)全部自分たちで貼ったんですよね。それぞれがワーっと積んであって。
林 (作業が深くなってくると)両面テープで目を貼って作業してましたから。
慎 1000枚つくってますからね。途中まではなごやかでしたけど、終わりがけには「(HISHOにむかって)二度とこういうことやるって言うなよ」って(笑)。
HISHO そう誓ったはずだったんだけどな。
慎 誓ったんですけど、そうはならなかったというのが2ndシングルの時の話ですね。
HISHO 運営陣からいただいたオーダーも、最初から「変わったことをやりたい」だったので──どうやってスタートダッシュを決めれるかっていう軸でいろいろ提案したんですよね。
──ファンからのリアクションはいかがですか?
慎 アイドルは「運営がどういう人達なのか」というのをことさら気にする文化もあるんです。実際手にとった人からすると気合い入れてやってることが伝わってるなという実感はありました。
──後悔したことは?
慎 やってるときは二度とやるかと思ってますけどね(笑)
林 三人でやってると、基本的に意見なんか合わないんですよ。でも、こういう一個のことをつくりあげていくと、こういうところ気にするんやとか。そういう人間性が見えてくる。「逃げやがった!」とか(笑)。底を見れるのはいいですね、本当に辛いですからね。
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ヤなことそっとミュートの
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アートディレクターがつくり出すアイドルユニットの一貫性
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